CURRENT EXHIBITION
「Come Across a Passage」
市川 詩織 / 高瀬 栞菜 / 谷口 典央
2024. 11 / 15 fri ––– 12 / 1 sun
OPEN 金 土 日 13:00 – 19:00 Close 火
※ 水 木 金はスタッフ不在ですが、自由にご覧いただけます。
Current Exhibition
この度、haku kyoto では市川詩織、高瀬栞菜、谷口典央の 3 人展「Come Across a Passage」を開催いたします。
本展では、絵画が持つ「物語性」に焦点を当て、それぞれの作家が描く独自の物語世界を深く探求します。物語とは、 単なる出来事の羅列ではなく、そこに込められた感情や思想、そして観る者の想像力を刺激する力を持つものです。 作家たちは、それぞれの作品に独自の物語を紡ぎ、鑑賞者の心に新たな世界観を提示します。
市川詩織は、身近な生き物の姿を版画や絵画で表現し、客観的な視点から新たな物語を紡ぎます。
高瀬栞菜は、自身の経験を基に、動物や植物、モノなどのモチーフに置き換えて物語性のある絵画を描きます。また近作として陶芸の作品も制作し、表現の幅を広げています。
谷口典央は近年「タイムトラベル」をテーマとし、木板を彫って着彩する技法を用いて、時空を超えた世界を探求しています。
これらの「ストーリー性」を掛け合わせた作品郡と向き合い、それぞれの物語を読み解く中で、鑑賞者は自分自身の人生や感情を深く見つめ直すことができるでしょう。そして、作品の中に描かれた物語が、観る者の心に共鳴し、豊かな感情体験をもたらすはずです。
タイトルの「Come Across a Passage」は、「一節に出会う」という意味を持ちます。描かれた作品たちの「一節」 を通して、鑑賞者が各作品のコンセプトの深層へと誘われ、新たな発見や感動を体験する場となることを願って います。
本展が、作品と鑑賞者の間に深いつながりを生み出し、豊かな想像力を生み出すきっかけとなることに期待します。
文章:黒田純平
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◎出展作家
・市川詩織 | Shiori Ichikawa
埼玉県生まれ。東京藝術大学 版画第一研究室 2018年卒。
人とその他の生き物の間にある妙な関係を嘘と事実を交えながら描き、安易にアーカイブ化することで、人間の常識の危うさについて考えています。
「supernatural friendship」(TAKU SOMETANI GALLERY、東京、2024)
「news ca(s)t」(s+arts、東京、2023)
「石の下の倫理」(Gallery Soumei-do、東京、2023)
・高瀬栞菜 | Kanna Takase
2020年京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻修士課程修了。近年の個展に、「ほしにためいき」(イムラアートギャラリー、京都、2023)、「へたなくちぶえがきこえる」(SHUTL、東京、2024)。これまで参加したグループ展に「変/心」(TENSHADAI、京都、2022)、「道端のボトルメール」(COHJU、京都、2024)、「Emotional Garden」(Mozuku Gallery、台湾、2024)などがある。
・谷口典央 | Norio Taniguchi
1988年福岡県生まれ。2020年東京藝術大学 修士課程 版画第2研究室 修了。
谷口典央は、過去・未来・時間をテーマとし描く画面の中の人や動物、風景などに物語を見い出し油絵や版画、木の板を彫り描いていく版木を用いて、描くことへの深い追求の中で独特な世界観を描いています。